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「エンド・オブ・トンネル」トンネルの終わりは痛快な大逆転(ネタバレあり)

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事故で妻と娘を失ったうえに自分自身も車椅子生活となった主人公が地下室で銀行の現金強奪計画を偶然耳にしたことから、逆に彼らから大金を奪い取る計画を企てる…という「人生スイッチ」のレオナルド・スバラーリャ主演のクライムサスペンス。

 

 

「エンド・オブ・トンネル」レビュー(ネタバレあり)

 

 

ものすごくキレイな車椅子上のフォーム。
とても姿勢が良くて、キャスター上げもサマになってる。
だから、段差を越えるのも手慣れたもんで、
そんなところがまず目につくのは僕の職業病か(笑)

 

 

 

At the end of the tunnel

 

 

本筋はあくまで銀行の地下金庫から現金を丸ごと強奪するために、
練りに練った緻密な計画に基づいて、
昨日も今日も金庫までの導線をえんやこらさっさとトンネル掘り掘り。

 

 

そして、ようやく完成したトンネルからたどり着いた地下金庫を開けて、
がっぽがっぽと現金の束を盗み出し、あとはトンズラするだけ。
トンネルを出てすぐさま遠くに逃げちゃえば明け方には自分たちの痕跡も残らず、
銀行強盗の完全犯罪が成立…する、はずだった。

 

 

 

At the end of the tunnel 5

 

 

でも、そんな簡単にいかないところが銀行強盗という犯罪の難しさでしょうか。
「オーシャンズ」シリーズくらい沈着冷静でプロなメンツでないと、
まずは身内から仲間割れしていくのがオチってもんよ。

 

 

そう、計画はいつだって運と女で決まるのさ。

 

 

トンネルが想定外に水漏れしてきた段階でまず彼らは“運”に見放された。

 

 

地下室で計画を練り練りしてるところを偶然にも隣でホアキンに盗み聞きされていた時点で、丸裸同然の計画はもはや完全とは程遠い稚拙な計画になっちゃった。

 

 

さすがにこの状況で計画を予定通りに完遂させるのはほぼ不可能で、
しかも、相手はいつ死んでも悔いはないどころか、
自殺願望に近いものがあるくらい失意のどん底にいる男ホアキン。

 

 

ノーガードの男には脅しなんて通用しないですからね。

 

 

 

At the end of the tunnel 2

 

 

ところがどっこい、土壇場でほんの少し彼らに“運”が戻ってきた。

 

 

この計画のリーダーであるガレリトがホアキンの動向を監視するために自分の妻ベルタを送り込んだのに、
そんな妻ベルタのことを事故死した自分の妻と重ね合わせ、

 

 

本気で愛してしまった男は失意から希望を見出し、
勝手にベルタとその娘ベティを守るために戦わなくてはいけなくなったので、
ガレリトに命乞いをしてまで生きようとする姿は明らかに以前とは違う男の姿。

 

 

 

At the end of the tunnel 4

 

 

この妻と娘のために銀行強盗した現金を強奪する計画を練り練り。
やっとの思いで手にした現金はあっさりとリーダーに奪われちゃいました…が、

 

 

ここからです、ミラクル大逆転劇。

 

 

ホアキンにはとっておきの秘策がありました。
完全犯罪のために極秘中の極秘のトップシークレットを事細かに知っていたわけです。

 

 

なぜなら…ずっと聴診器で彼らの会話(計画)を全部盗み聞きしてたもん。
掟破りを犯した仲間が容赦なく殺害された現場をすぐ隣で聴いてたんだもん。

 

 

 

At the end of the tunnel 7

 

 

彼らしか絶対に知り得ない情報だってこの男には筒抜けだったから、
一発で形成逆転の秘策をリーダーにぶつけました。
このタイミングが絶妙で、リーダーはもう誰も何も信用できません。

 

 

「どういうことだ!」

 

 

 

と、ものすごい剣幕で最も信頼する相棒に尋ねても、
内部に裏切り者がいたらどうしようもないから怒り心頭で思わずドンパチ。

 

 

追い討ちをかけるように、この相棒は実は密かにリーダーを裏切っていて、
ホアキンとベルタと自分の3人で山分けしようと持ちかけてきたとかなんとか暴露。

もちろん、内部事情を知った上での確信犯的デタラメ。

 

 

 

At the end of the tunnel 8

 

 

もう止まらない銃弾は気付けば互いにリーダーと仲間を撃ち抜いてました。

 

 

そして、現場に残ったのは現金とベルタと娘ベティとホアキンのワンちゃん。
チャンチャンってなるところ、トンネルの終わりはまだ終わらない。

 

 

 

ガレリトのボスでもある悪徳警官が現れ、
ホアキンが盗み出した現金を渡せばこの場は見逃してやると言い出し、

 

 

最後の最後はやっぱり悪が得するんかい!と突っ込もうとしたところで、

 

 

去り際に自分が運転する車で衝突事故を起こしてバタン。

 

 

ホアキンがワンちゃんのために作っていた睡眠薬入りのお菓子を口にしたから、
突然急激な睡魔が襲ってきたところでクラッシュ!
死んだかどうかは不明ですが、いずれにしても悪事はバレるでしょう。

 

 

強欲の成れの果てはこんなもんです。
でもって、このボスが口癖のように言ってた言葉がコレ!

 

 

「計画はいつだって運と女で決まるのさ」

 

 

まさか自分のオチまで予見していたなんてね(笑)
そして、ホアキンとベルタと娘ベティとホアキンのワンちゃんは3人で新たな生活をするべく混乱の隙に家を出ていくというエンディング。

 

 

 

結果的に運と女、その両方を手に入れたわけだから勝って当たり前。

 

 

トンネルの終わりで見つけたもの

 

 

ちょっと待った!と言いたくなるようなご都合主義の展開は否めず、
そもそも最初はベルタがガレリトの妻であり共犯者であることを知った瞬間は怒り心頭で、
ベッド上に縛りつけて軟禁状態にしたはず。

 

 

ストリッパーの彼女にそそられてもまったく無関心だったくらいなのに、
彼女の娘ベティがガレリトに虐待されてる疑いを持ってから急に守りたくなって、
その思いがガレリトが奪った大金を強奪するという計画につながりました。

 

 

でも、そこまで彼が彼女に感情移入したような伏線はなく、
もしかしたらホアキンは自分の娘を生前に虐待していた過去があって、
その贖罪のつもりでベティと何も知らないベルタを守ろうとしたのではないか?
そんな勝手な想像をしちゃいました。

 

 

身の安全のためにとりあえず軟禁した状態でベルタにすべてを伝え、
どう判断するかはベルタに委ねたのかもしれません。

 

 

ま、結果オーライでしたが、

 

 

もしかしたらトンネルはまだまだ終わりではなく
この先、最初から全部お見通しだったベルタがホアキンを捨て去って、
シナリオ通りにウザかったガレリトも始末してくれて、
手元に残った現金で悠々自適な生活を始めるのかもしれない…なんてね。

 

 

それに、トンネルは終わりではなく地獄の入り口だった可能性もなきにしもあらず。

続編を作る気なんでサラサラないだろうけどね。

 

 

深読みしすぎだろうけど、そんなことでも考えないと、
二人が新たな生活を始めようとする理由がやっぱり不可解なんですよね。

 

 

 

At the end of the tunnel 3

 

 

「エンド・オブ・トンネル」の残念なところ

 

 

主人公のホアキンが車椅子という必然性が物語上あまりないんですよね。
公式サイトでも「不自由な身体を逆手に取って…」とあるわりに、
それほど逆手に取った感はありません。

 

 

ま、メンタル的には命知らずで強気になれるところもありますが、
階段しかない2階に移動できない物理的な面は地下室に移動できるんだから、
そのくらい自分でなんとかできるやろって思っちゃうしね。

 

 

予告篇でも「最大の武器は動かない下半身」とありますが、
ただの一度も動かない下半身が武器になるような場面は見当たりません。

 

 

ベルタにしたって下半身の力で寝返りさせたわけでもないもん。
目の前でそそられるようなダンスをされても、
肝心要のゴールデンバットは無反応。

 

 

何のために車椅子という設定にしたのかよく解りません。
そもそも、横移動はほふく前進で可能だとしても、
垂直移動は腕力だけでは厳しいだけに無理がある気がします。

 

 

 

At the end of the tunnel 1

 

 

「エンド・オブ・トンネル」の作品情報

 

 

原題:Al final del tunel
英題:At the end of the tunnel(トンネルの終わりに)
邦題:エンド・オブ・トンネル
監督脚本:ロドリゴ・グランデ
製作国:2016年アルゼンチン/スペイン
上映時間:120分
公開日:2017年1月28日(未体験ゾーンの映画たち2017)
配給会社:クロックワークス
出演者:
レオナルド・スバラーリャasホアキン(車椅子の主人公)
クララ・ラゴasベルタ(ガレリトの妻)
パブロ・エチェリasガレリト(銀行強盗のリーダー)
フェデリコ・ルッビasグッドマン
ワルテル・ドナードasカナリオ
ハビエル・ゴディーノ

 

 

「エンド・オブ・トンネル」のあらすじ

 

 

事故で妻と娘を失い、自分自身も車椅子生活を余儀なくされたホアキン(レオナルド・スバラーリャ)は自宅に引きこもって老衰した愛犬とともに孤独に暮らしていたが、自宅が差し押さえられそうになって困った彼は誰も使わない2階部分を貸し出すことにした。すぐに賃貸物件の広告を見たという子連れのストリッパーのベルタ(クララ・ラゴ)が突然上がり込んで来て、半ば強引に住み始めた母娘二人に自分の妻子の姿を重ねた彼は少しずつ明るさを取り戻してゆくが、ある日、地下室でトンネルを掘っているような作業音と男たちの会話を耳にした。それは地下にトンネルを掘って銀行の地下金庫から現金を強奪しようと企む計画だったが、その計画にベルタが加担していることを知ってしまう。裏切られた思いで激昂するが、しかし、ベルタ母娘を泥沼から救うため、そして自分の人生を変えるため、犯罪者が強奪した現金を奪い取ってこのまま逃げようとするが…。

 

 

「エンド・オブ・トンネル」の予告篇

 

 

At the end of the tunnel Japanese trailer

 

「エンド・オブ・トンネル」という邦題

 

 

最後に細かい突っ込みになりますが、
原題の「Al final del tunel」はスペイン語が分からないけど、
おそらく英題の「At the end of the tunnel」と意味的にはほぼ同じで、
「トンネルの終わりに…」という意味だと思います。

 

 

ポイントは「At」なんですが、
Atがあることによってend of the tunnelはトンネルの終わりを指します。

 

 

でも、邦題のように「エンド・オブ・トンネル」なら、
トンネルの終わりではなく端っこを指します。

 

 

大した違いではないように思われるかもしれませんが、
なんとなくトンネルはずっと続くようでいて、
ふとした瞬間に陽が射してきて、抜け出したら明るくなるという印象があります。

 

 

それは「端っこ」というより「終わりに…」なんですよね。

 

 

ホアキンは失意のどん底から希望を見出し、
自分の人生を変えるために死も恐れぬ覚悟で現金強奪計画を企てますが、

 

 

終わりの見えないトンネルは孤独な人生の暗闇そのもの。

 

 

そこに再び陽が射したことで、明るい未来がぼんやりと見えてきた。

 

 

 

トンネルはまさにホアキンの人生そのものであり、
だからこそ、「端っこ」ではそう長くない未来の死を意味するようで違和感あるし、
終わりに見えるものは必ずしも「死」だけではなく、
強く願う「生」でもあるかもしれません。

 

 

ただ、「端っこ」であればトンネルの入口も出口も端っこになりますが、
「終わり」であれば一方向で始まりと終わり、
あるいは終わりからの始まりでもあるかもしれません。

 

 

人生で考えるとなかなか深いタイトルだけに、
原題にある「At」をカットしたこの邦題には異議あり!です。

 

 

ま、邦画には多いパターンですが…

 

 

 

 

At the end of the tunnel 6

 

 

 

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