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ヴィンチェンゾ・ナタリ監督の「ナッシング」は異色のオフビートコメディ!(ネタバレあり)

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ある日突然、世界からすべてのものが消去され、何もない“無の世界”が広がっていくという奇想天外で荒唐無稽なSF設定の脚本を斬新な映像技術で描いてみせたヴィンチェンゾ・ナタリ監督のオフビートコメディですが、玄関の扉を開けると世界は消え始めていた…

 

 

「ナッシング」ヴィンチェンゾ・ナタリ監督の新境地

 

 

目覚めたら立方体の部屋に閉じ込められていた見ず知らずの男女。
あちこちに仕掛けられた罠から脱出するまでの生死を賭けたサバイバル。
そんなソリッドシチュエーションスリラーの傑作「CUBE」で長編デビューし、

 

 

「カンパニーマン」では記憶の迷宮に迷い込んだ産業スパイの混乱を描いた監督、
ヴィンチェンゾ・ナタリの作品なので、
やっぱり否応なく期待が高まるわけですが、

 

 

「NOTHING ナッシング」では画期的なビジュアルデザインは前2作でのインパクトそのままに、
世の中のあらゆるものが目の前から消えてなくなるという斬新なプロットで、
またまた摩訶不思議な空想世界を創り出しました。

 

 

いやー、もうヴィンチェンゾ・ナタリ監督は「スゴイ」の一語に尽きますよ。
小学生が考えつきそうな単純明快なアイデアではあるけど、
それを映像化するのは不可能というもの。

 

 

なにせ主人公の二人と彼らが住む家以外はすべて消えて、
家の外は人もいない、何もない真っ白な“無の世界”になっちゃいます。

 

 

こんな空間でどう物語を動かし、どういうオチをつけるかによって、
観客が90分間飽きずに見続けられるかどうかが分かれますが、
二人の内面がうまくキャラ作りできてるから、
途中で動きが少なくなっても全然退屈はしませんでした。

 

 

 

NOTHING

 

 

「ナッシング」オフビートで魅力的なキャスト

 

 

「CUBE」では自分だけでも助かりたいというエゴを剥き出しにする男が現れ、
結果的にはそんなエゴが裏目に出るんですが、
助かったのは純真無垢でエゴなんて欠片も見せなかった知的障害者でした。

 

 

これはある意味人間の醜い部分を描いた皮肉だったのかもしれません。

 

 

その知的障害者を演じたアンドリュー・ミラーがこの作品で演じてるのは極度に他人との接触を恐れる引きこもりの青年で、
また彼が絶妙なスパイスでいい味を出してるんだ。

 

 

気弱な自分は親友のデイブに利用されてるだけじゃないかという疑念を持ちながら、
この世界でたった二人だけの存在になったことで、
デイブの本性が少しずつ見えてきて、

 

 

それによってお互いに消し合うデリート合戦に発展していくのはやはり人間の醜い部分が顕わになってくるからこそ

 

 

諍いが勃発したことで止まることを知らない二人のこの“消し合い”が凄まじく、
みんな消えていくというビジュアルインパクトのスゴイのなんの…。
こんな映画、未だかつて見たことないぞ。

 

 

「ナッシング」ネタバレネタバレネタバレ

 

 

それこそまさに何もない“ナッシング”の世界なんですが、
彼らは「消えてなくなれ!」と心の中で念じたことが実現し、
ほんとに目の前の世界から消えてしまうという不思議な能力をいつの間にか身に付けていたんですね。

 

 

そこで、横領容疑をかけられたデイブと、
幼女暴行容疑をかけられたアンドリュー(ともに濡れ衣)が、
とうとう家からも追い出されようとしたときに、

 

 

「何も悪いことしてないのになんで俺たちはいつもこんな目に遭うんだ!」

 

 

…と、度重なる不幸から思わず口を揃えて不満を吐き出した瞬間、
玄関の前だけでなく、
彼らの視界にあるすべてのものが目の前から消えてなくなってしまうんです。

 

 

状況がまったく呑み込めず、
おそるおそる家から一歩踏み出してみると、

 

 

真っ白の地面はまるでトランポリンのように弾力があって、
ピョンピョン飛び跳ねることができるんだけど、
どこまで歩いて行っても地平線も何も存在しない世界が一面に広がるのみ。

 

 

そこで、二人は…。

 

 

こんな何ひとつない空間で物語を動かすだけでもスゴイ脚本の才能だと思いますが、
「自分たち以外の世界が消えてなくなる」
というワンアイデアを演出して、
映画を作ってしまうヴィンチェンゾ・ナタリ監督

 

 

何度も繰り返すけど、スゴイとしか言いようがありません。
同じように周囲の世界が消えてなくなる映画「ドラゴンヘッド」とか、
テレビドラマの「漂流教室」では物語の途中で中だるみして、
間を持たせるために第三者が現れたりするんだけど、

 

 

この作品は世界が消えてからは最後まで二人以外に誰も現れないですからね。

 

 

それで90分間観客を飽きさせずに保たせるんだもん。
行き過ぎた“消し合い”はお互いの体まで消すことになって、
最後はついに頭だけが残るというのがまた画的になんともシュール。

 

 

この作品が面白いかどうかは別として、
映画としてはやっぱり「スゴイ」の一語に尽きます。

 

 

 

NOTHING body

 

NOTHING body legs

 

 

NOTHING legs

 

 

「NOTHING ナッシング」の作品情報

 

 

原題:NOTHING
邦題:NOTHING ナッシング
監督:ヴィンチェンゾ・ナタリ
公開日:2005年9月17日
上映時間:89分
製作国:2003年カナダ/アメリカ
配給:クロックワークス
出演者:
デビッド・ヒューレットasデイブ
アンドリュー・ミラーasアンドリュー

 

 

「NOTHING ナッシング」のあらすじ

 

 

自己中心的な性格ゆえに協調性がなく、幼い頃から周囲に嫌われているデイブ(デビッド・ヒューレット)と、極度の心配性と対人恐怖ゆえに家から出られなくなった引きこもりのアンドリュー(アンドリュー・ミラー)は9歳からの親友同士。二人はお互いの欠点を補いながら小さな一軒家で一緒に生活していたが、ある日、デイブは身に覚えのない横領の罪に問われ、会社をクビになってしまう。一方、アンドリューはふとした誤解から幼女暴行容疑をかけられたうえに住み慣れた家からの立ち退きを宣告されてしまう。騎馬警官や家の解体業者、幼女の母親が次々と玄関前に押しかけてきたことでパニックに陥った二人が「俺たちが一体何をしたんだ!?」と自分たちに訪れたワケの分からない不幸を嘆きながら家の中で震えていると、突然、周囲の物音が消えて、目の前から“すべて”が消えていた…。

 

 

「NOTHING ナッシング」の予告篇

 

 

NOTHING motion picture Japanese trailer

 

HIRO
ヴィンチェンゾ・ナタリ監督の構想には「SOMETHING」もあるとか(笑)

 

NOTHING head only

 

 

 

HIRO
究極の悪ふざけとしか思えないエンディング

 

 

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