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「ザ・サークル」がつまらない3つの理由(ネタバレあり)

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全米で大ベストセラーとなった小説をエマ・ワトソンとトム・ハンクスで映画化した本作。成績優秀ゆえに自意識過剰な主人公がSNSの大手企業「サークル」社に就職し、創始者の目指す相互監視で隠し事できない完全なる透明化社会の実現に向けて自らモデルとなって私生活を24時間ネット配信するが、その代償として大いなる悲劇が…

 

 

「ザ・サークル」がつまらない3つの理由その1

 

 

理由その1としてはヤナ・ギブソン(ザ・プラン9)のギャグにつきます。
つまりは単純に「誰が興味あんねん」ってところ。

 

 

ライブストリーミングで私生活を24時間配信するわけですが、
有名芸能人でも超絶アスリートでも人気芸人でもないただの一般人ですよ。
「警察24時」とか大家族に密着とか「はじめてのおつかい」でもない、
どこにでもいるようなごく普通のOLの平凡な私生活ですよ。

 

 

「誰が興味あんねん」ってなりません?

 

 

今や誰でもUstream等でライブストリーミングができちゃう時代ですし、
AbemaTVあたりで人気芸人がやっていてもおかしくないけど、
見る人がいなければただの自慰行為でしかないのに、一体何が面白いんだろう。

 

 

例えば「トゥルーマンショー」とか「エドtv」といった映画で描かれたような、
一般人の私生活を24時間のぞき見できる番組がもし本当にあったとして、
世の中そんなに他人のプライベートに興味あるんだろうか?

 

 

「トゥルーマンショー」と「エドtv」はまだ演出の余地もあり、
面白おかしく見せようとしてるだけにチャンネルを合わせるかもしれないけど、
ニコ生でさえ興味ない僕にとってはすぐにログアウトすること確実。

 

 

でも、この作品では多くの人にシェアされることを目的にネタ探しをしていて、
イイネとかシェアされることが価値観のすべてのような世界。
さすがにfacebookやInstagramなんてまだまともな社会が成り立ってると思いますわ。

 

 

“インスタ映え”なんて言ったところで、
想像力がなければ静止画がリアルを超えることはない。
しかし、動画はプライバシーを丸裸にして自分のすべてを暴くわけ。

 

 

こんなのプライベートを切り売りする芸能人でなければメリットはゼロで、
一般人が自分の野心と会社の新商品アピールのためとはいえ、
全世界配信に踏み込む意味がさっぱり解らん。
わーきゃー盛り上がるこの作品のネット住民の心理がさっぱり解らん。

 

そんな映像、誰が興味あんねん!

 

 

THE CIRCLE Japanese poster

 

 

 

「ザ・サークル」がつまらない3つの理由その2

 

 

理由その2は主人公のメイ(エマ・ワトソン)の行動が「いいね」じゃないところ。
田舎では自分のスキルや潜在能力を発揮する場がなく、
就活もうまくいかないメイは親友のツテでSNS企業の大手「サークル社」に入社。

 

 

ようやく手にした“リア充”を満喫してたら、
会社の創始者ベイリー(トム・ハンクス)に目をつけられ、
超小型カメラで自分の生活を24時間ネット上にさらけ出すという新サービスのモデルを託されちゃったもんだからウキウキー。

 

 

でも、それは自分だけでなく家族や友達のプライバシーも晒すことになるわけで、

ネット配信を開始して早々に人間関係がガタガタと崩れていくわけさ。

 

 

ま、そんなのちょっと考えりゃ分かることだけど、
浅はかなメイは瞬く間にフォロワーが1,000万人を超えて、
どこぞのアイドルみたく人気と勘違いしちゃって浮かれ気分のロックンロール♪

 

 

 

ザ・サークル口喧嘩

 

 

 就職の面接で、

「自分にとって怖いものは?」と訊かれ、

 

 

「眠ったままの能力(ポテンシャル)」

 

 

と答えちゃうようなメイだから、
心に秘めた野心はかなりのものがあったんでしょうな。

 

 

このまま片田舎で人生を終えるような器ではないっていうスペシャル感。
いわゆる勘違いナルシストな自信過剰のうぬぼれ屋。

 

 

「馬鹿と鋏は使いよう」とはよく言ったもんで、
もともとは田舎の優等生だった彼女も今となっては社会への影響力が絶大で、
サークル社にとってエキセントリックなインフルエンサー。

 

 

利用されるだけ利用され、その代償として悲劇的な事故に見舞われるのに、
返す刀で彼女の打った手が…ブンブンブン~♪
シニカルな皮肉であってもサークル社にとってはブンブン耳障りなうるさい蚊に刺されたレベルで大した痛手じゃないでしょう。

 

 

やられた分だけやり返す…どころか、
10倍返しにしてもいいくらいすべてが世の中に晒されたのに、
痛快な報復ではなく、未だサークル社が築こうとする理想社会に心酔し、

 

 

「社会の透明化」には肯定的な印象が残るんですよね。

 

 

趣味のカヤックを楽しんでる彼女をドローンに搭載したカメラが追いかけるラストカットはネット配信を続けてることに他ならない。
そのあたりの行動心理が僕には「いいね」の共感にはならないし、
この作品を「いいね」する気にもなれないところです。

 

 

どうせならもっと社会を誤った方向に導くサークル社を叩き潰すくらいの勢いで、
強烈な重量級パンチを浴びせてほしかった。

 

 

「社会の透明化」を訴えながら会社の重役二人にはフィルターがかかっていて、

決して誰も知ることができないわけで、

オープンシェアといったところで実は透明化は不完全なものという皮肉。

 

 

だから、ベイリーとトムの裏アカウントやメールのやり取りを公開するって、
ネコパンチよりも弱っちい、目先を変えさせる効果も弱っちい。
土壇場でのメイの心変わりがさっぱり解らん。

 

 

なんだかんだ言っても彼女の承認欲求が最後には勝ったということか。

そして、やがてはSNS王国の独裁者になるのか!?
ひぇ~~っ!おそろしやー!

 

 

 

ザ・サークルのエマワトソン

 

 

 

「ザ・サークル」がつまらない3つの理由その3

 

 

理由その3としてはズバリ!

作品そのものが目指す社会に1ミリたりとも共感できないこと。

いや、正しくはベイリーの説得力に一瞬前のめりで圧倒されましたが…

 

 

全人類が隠し事なくすべてをオープン=透明化する社会の実現って、
劇中ではさまざまなメリットが語られるんだけど、
どこにも一切共感できないんです。

 

 

行き過ぎた管理社会は国民の“目”そのものが監視の役割を果たすから、
逃亡犯はどこにいたってすぐ発見されるわけですが、
これってすごく怖いことですよね。

 

 

理屈では全国民がすべての情報を共有/監視できれば隠し事が出来なくなるし、
その目で居場所はすぐに突き止められちゃう。
透明性の名のもとにプライバシーは完全に剥奪されちゃうってわけ。

 

 

まるでカルト教団のようにみんなで情報をシェアする社会こそ、
サークル社が目指す完全な相互監視の社会なんです。
なにしろ「秘密は罪」で「シェアは思いやり」と考えてますからね。

 

 

そのあたりをもっと開き直ってエンターテイメントとして見せればよかったのに、
中途半端にリアル感を出そうとしたせいで痛快なカタルシスもなく、
大切な人を傷つけても自分の意思をまっとうする主人公がただの自意識過剰な女性にしか見えず、
過度な情報化社会に警鐘を鳴らすわけでもない、

 

 

結局なんだったん?で終わっちゃった。

 

 

SNSはきちんと使えば便利で楽しいツールなのに、
簡単に悪用できちゃうところもある。
つまり、怖いのはシステムではなく使う側の人間にあるわけで、

 

 

ディストピア社会を先導するサークル社の暴走は誰にも止められない。

 

 

そんな恐怖をトコトン描き切ってくれたらホラー映画っぽくなってよかったし、
主人公には良心なんて最初から1ミリもなくたってよかった気もします。

 

その先にあるのは自由さえも奪われた国民の戸惑いだけ。
独裁者による暴力的な支配だけ。

 

 

ザ・サークル トム・ハンクス

 

 

スティーブ・ジョブスよろしく新商品発表のスピーチはなかなかサマになっていて、
トム・ハンクスもエマ・ワトソンも十分良かったんだけど、
サークル社そのものはもっともっと薄気味悪い印象を色濃くしてほしかったなー。

 

 

ザ・サークルの口論

 

 

“知ること”は良いこと。
“すべてを知ること”はもっと良いことだ。
Knowing is good.
Knowing everything is better.

 

 

この作品を象徴するような言葉で、
あまり根拠は無い。
知られたくない秘密さえも共有することで何が得られるというんだろう?

 

 

「ザ・サークル」の作品情報

 

 

原題:The Circle
原作:デイヴ・エガーズ
監督脚本:ジェームズ・ポンソルト
音楽:ダニー・エルフマン
製作国:2017年アメリカ
公開日:2017年11月10日(全米公開は2017年4月28日)
上映時間:110分
配給:ギャガ
興行収入:3,300万円
出演者:
エマ・ワトソン(メイ・ホランド/主人公)
トム・ハンクス(イーモン・ベイリー/ザ・サークルのCEO)
ジョン・ボイエガ(タイ・ラフィート/True You開発者)
カレン・ギラン(アニー・アラートン/メイの親友)
エラー・コルトレーン(マーサー/メイの恋人)
パットン・オズワルト(トム・ステントン/ザ・サークルのCOO)
ビル・パクストン(ヴィニー・ホランド/メイの父親)
グレン・ヘドリー(ボニー・ホラン/メイの母親)

 

 

ビル・パクストンとグレン・ヘドリーにとって遺作となりました。

 

 

「ザ・サークル」の興行収入は?

 

 

「ザ・サークル」の最終興行収入は2,040万ドル。
オープニング興行収入は900万ドルで初登場5位でしたが、
3,163館という公開規模を考えると大コケ。

 

 

トム・ハンクスは「インフェルノ」に続いて2作連続期待外れ。
エマ・ワトソンは「美女と野獣」の直後だけにまさかの大コケでした。
批評家サイトRotten Tomatoesでも16%の評価なので無理もない。

 

 

「ザ・サークル」のあらすじ

 

 

田舎の派遣会社に勤めていたメイ(エマ・ワトソン)は親友のアニー(カレン・ギラン)の紹介で誰もが憧れる超巨大SNS企業「サークル」社に入社。そこで経営者ベイリー(トム・ハンクス)の目に留まった彼女は超小型カメラで私生活を24時間ネット配信するという新サービスのモデルに抜擢され、瞬く間に1,000万人を超えるフォロワーを獲得し、大成功を収めた。しかし、同時に家族や親友との関係が破綻。それでもなおベイリーが理想とする「全人類の透明化」に向けて奔走する彼女だったが、どんどん過熱するサービスによって追い討ちをかけるように新たな悲劇に見舞われてしまう…。

 

 

「ザ・サークル」の予告編

 

 

「ザ・サークル」の予告編

 

 

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