スポンサードリンク

「親切なクムジャさん」は壮絶な復讐劇でありながらイ・ヨンエの贖罪に魂が震えるパク・チャヌク監督作品。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • 人気ブログランキング

 

「復讐者に憐みを」「オールドボーイ」に続くパク・チャヌク監督の“復讐三部作”にして最終章ですが、自分に罪を被せた犯人に対するただの復讐ではなく、多くの人を巻き込んだ自身の贖罪でもあるところが…

 

 

最後の復讐が一番哀しく、最も美しい。

 

 

 

パク・チャヌク監督の“復讐三部作”といっても作品に繋がりはなく、
この3作はいずれも復讐をテーマにしてるだけですが、

 

 

親切なクムジャさん」は無実の罪で投獄された女性が13年間の服役生活を経て、
出所後、自分に罪を被せた男に復讐を果たすいう物語。

 

 

言葉にしてしまえばただそれだけの復讐劇になっちゃいますが、
もっと壮絶なる犯罪被害者の人生を絡めてあって、

 

 

被害者遺族にとっての赦しとか癒しとはいかなるものか?
改めて深く深く考えさせられます。

 

 

 

Sympathy for Lady Vengeance

 

 

不幸にも犯罪被害者となってしまった人たちの、
犯人に対する怒りや恨みや憎しみはすぐに消えるものではないし、

 

 

かといって、
いつまでもズルズル引きずっていたら、
もっと悲しくて不幸な人生になってしまうかもしれません。

 

 

罪に見合った然るべき法の裁きがあって、
少しでも怒りを鎮めることができればいいけど、

 

 

殺人犯でさえ刑事罰はたかが知れてるし、
無期懲役であっても模範囚であれば刑期短縮されて、
人知れず出所してる可能性があるから、

 

 

これでは被害者遺族が救われるわけがない。

 

 

じゃあ、江戸時代のように、
幕府の許可で合法的に復讐する仇討ちが許されるとしたら、

 

 

自分の手で直接犯人を殺せるか…といったら、
そんなことをしたところで死んだ家族は生き返らないし、

 

 

この世で最も憎んでる加害者とはいえ、
自分も人を殺したという十字架を背負わなくてはいけなくなるから、

 

 

そんなことをして一体、何になるのか…。

 

 

 

壮絶な“復讐の果て”に何があるのか?

 

 

この手の復讐劇ではよく、

 

 

「憎しみからは何も生まれない」

 

 

という常套句が用いられますが、
それは確かに正論で、

 

 

誰かを憎んでばかりいても、
自分の人生からこの上ない悲しみとやり場のない怒りが消えることはなく、
きっと幸福にもなれないでしょう。

 

 

 

Sympathy for Lady Vengeance Korean cinema

 

 

クムジャの場合、
「13年間を返せ!」と泣きわめいたところで何も返ってこないし、

 

 

たとえ自分を陥れた男、ペクに凄惨な復讐を遂げたところで、
誘拐殺人犯というレッテルだって消えない。

 

 

結局、何をどうしたって彼女は真に救われないし、
自分の人生をボロボロにしたペクを赦すことだってできないから、

 

 

ただ一人で苦しむだけ。

どこまでいっても終わりのない憎しみと負の感情に苛まれるだけ。

 

あー、なんてツラくて苦しい人生。

 

 

 

Sympathy for Lady Vengeance

 

 

たまたま自分が今、
犯罪被害者にもなってなければ復讐心もないから、

 

 

平穏な人生を送れてますが、
それがいかに幸せなことであるかを改めて実感させられます。

 

 

憎しみなんて簡単には消えやしない。

 

 

だとしたら、苦しみを背負った魂はどうしたら救済されるのか?

 

 

 

天使をやめないで…。

 

 

 

魂の救済を象徴するのがクライマックスのある“儀式”ともいえる凄惨な場面。
被害者遺族それぞれ考え方は違っても、

 

 

憎しみは変わらない。
憎しみは1ミリたりとも消えない。

 

 

クムジャによってもたらされた、

 

 

「犯人に積年の恨みを晴らす機会」

 

 

によって、
犯罪被害者の魂が救済されるのかどうかは分からないけど、

 

 

 

犯人に向けた“怒り”をはじめとする、
体内の感情すべてを目に見えるカタチにして映し出した、

 

 

あまりに凄惨で、

あまりにリアルな儀式。

 

 

もし自分だったらどうするかを考えただけで背筋がゾっとします。

 

 

魂が震えます…狂いそうなほど揺さぶられます。

 

 

この日のために刑務所で、
“親切なクムジャさん”になった彼女の恨みは計り知れないほど大きいだろうし、

 

 

まして誘拐殺人なんてまったくの濡れ衣。
そのうえ愛娘はペクによって海外のどこかに養子に出されて居所は分からない。

 

 

復讐こそクムジャの生きる力だったわけだから、
本当はこの儀式で過去の自分も一緒に葬りたかったのかもしれません。

 

 

贖罪という復讐を成し遂げた後で…

 

 

 

Sympathy for Lady Vengeance

 

 

真っ赤な血で手を染めるクムジャが心の奥底で欲していたもの。

 

それは…
かつての自分が持っていた豆腐とクリームのような純粋で真っ白な心かもしれません。

 

 

心は一度何色かに染まってしまうと、
もう二度と純白には戻れないのか…いや、そうではないはず。

 

 

 

純白のケーキは純真無垢のまま生きたかったという願望の現れのような気がするし、

そんなことを意味するかのようなラストシーンはとても印象的でした。

 

 

 

Sympathy for Lady Vengeance Korean cinema

 

 

 

それにしてもイ・ヨンエの表情すべて変わりようがスゴイ作品でした。
清純派のイメージをぶち壊してまで挑んだ作品にあっぱれ。

 

 

 

作品概要

 

 

タイトル:親切なクムジャさん
英題:Sympathy for Lady Vengeance
製作国:韓国(2005年)
監督:パク・チャヌク
上映時間:114分
公開日:2005年11月12日
配給:ショウゲート
出演:
イ・クムジャ役:イ・ヨンエ
ペク・ハンサン先生役:チェ・ミンシク
ジェニー役:クォン・イェヨン

 

第38回シッチェス・カタロニア国際映画祭でイ・ヨンエが最優秀女優賞を受賞。

第26回青龍映画賞で最優秀作品賞、イ・ヨンエが主演女優賞を受賞。

 

 

 

あらすじ

 

 

20歳のときに身代金誘拐殺人事件の犯人として逮捕されたイ・クムジャ(イ・ヨンエ)は刑務所内で天使のように崇められ、いつも誰に対しても優しい笑顔で接していたことから、“親切なクムジャさん”と呼ばれていた。ところが、13年の刑期を終えて出所した彼女からは聖母のような光を放っていた微笑みは消え、真っ赤なアイシャドウをつけた目つきもまるで別人のように冷淡な女性に変貌していたが、それはすべて幼い娘を人質に取って自分を罠に陥れた男、ペク(チェ・ミンシク)に復讐するために練り上げた計画を実行するためだった…。

 

 

 

Sympathy for Lady Vengeance trailer Korean cinema

 

 

イ・ヨンエ×チェ・ミンシク×パク・チャヌク

 

ただただ圧倒されました。

 

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • 人気ブログランキング

DVD宅配レンタル

コメントフォーム

名前

メールアドレス

URL

コメント

トラックバックURL: 

Amazonプライムで30日間無料で映画が見放題!

最近の投稿
カテゴリー
タグ
ソーシャル
人気の投稿
アーカイブ
Twitter でフォロー
応援のクリックお願い!
Amazonオススメ!
応援のクリックをお願い♪
スポンサードリンク

ページの先頭へ

%d人のブロガーが「いいね」をつけました。